先週末は名古屋で開催された第26回日本緑内障学会に出席しました。緑内障学会も徐々に規模が大きくなりつつあるようで、会場内は非常に多くの来場者で賑わっていました。
最先端の内容を取り入れるべく、最近はなるべく専門別の学会に参加するように心かげています。水晶体・眼内レンズ・屈折矯正関連は6月のJSCRS総会、緑内障は9月の緑内障学会総会、網膜関連は12月の網膜硝子体学会総会、といった感じです。それぞれ特化した専門学会ですから、内容のレベルは高く、非常に勉強になります。
以前も触れましたが、shunt deviceを用いたMIGS(micro-invasive glaucoma surgery)は緑内障手術の主流となりつつあります。 特にiStentをはじめとした流出路再建術は、著しい高眼圧症例にはあまり有効ではありませんが、その低侵襲・手術の簡便さゆえに本邦での認可が期待されています。
今回の学会で、InnFocus Microshuntに関する発表は話題の1つでしょう。これもshunt deviceの1つですが、流出路再建でなく、通常の濾過手術の延長線上にあるものです。iStentほどの簡便さはありませんが、強膜flapを作成しないという大きなメリットがあります。2012年にCEマークを取得、FDAではphase Ⅰ trial中。日本ではもちろん未承認ですが、国内でも10例を目標にこのdeviceのpilot studyが行われているそうです。結果としては、術後半年で追加手術の必要な症例が出ており、その原因はやはり内腔閉塞。評価を下すのにはまだ時期尚早のようなので、今後の長期経過報告が期待されます。
本日午後はオペ。シルバーウィーク前のため、控えめに白内障手術(水晶体再建術)のみ6件。
連休明けの24(木)25(金)は、レーシック〜眼瞼下垂手術〜白内障手術(水晶体再建)〜硝子体手術(硝子体茎離断)と盛り沢山です!