ICL(Implantable Contact Lens)は、水晶体のある眼にimplantするIOL(phakic IOL)の1つです。角膜と虹彩の間(前房)に挿入するphakic IOLもあります。しかしこのタイプは長期的にみると角膜内皮細胞の減少や眼圧上昇などのリスクがあることは否めず、私は使用しません。
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一方、ICLは虹彩と水晶体の間(後房)に挿入するので、そのような心配は皆無であり、度数が変わったとしても容易にICLの交換が可能です。白内障が進行した際には、ICLを摘出して二重焦点眼内レンズを用いた水晶体再建を施行すれば、良好な遠近の裸眼視力を保持できます。ICLは通常の中等度近視のみならず、レーシック適応外(最強度近視・角膜が薄い・角膜形状異常など)の方でも手術を受けることが可能です。
また来月には、中央に微小な貫通孔を有する「hole ICL」が厚労省に認可される予定です。患者さんの負担を減らせるレンズの登場は喜ばしい限りですね。
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