先週はレーシック〜眼輪筋縫縮術(眼瞼内反)〜水晶体再建術(多焦点を含む)。
今週はレーシック〜硝子体茎離断術(黄斑前膜)〜水晶体再建術(多焦点を含む)。
皆さん経過良好です!
本日はAcuFocus社のIC-8 IOLについて。
IC-8は、pinhole効果によって焦点深度が通常の単焦点IOLより深くなるIOLです。CE Markは取得済み、FDA未承認、国内も勿論未承認。老視矯正を目的に片眼の角膜実質に挿入するKAMRA InlayのIOLバージョンと言えるでしょう。
近方も見えるといっても、いわゆる多焦点IOLとは全くの別物です。さらに、Extended Range of Vision IOLかどうかいえば確かにそうなのですが、発想が単純であり、光学機能的にTECNIS Symfony(AMO社)とも大きく異なります。
優位眼に通常の単焦点IOLを、非優位眼にIC-8を-0.75Dのやや近方狙いで挿入。
夜間のグレア・ハローが生じにくい、1.5Dまでの軽度乱視は無視可能、円錐角膜などの不正乱視でも裸眼視力良好、従来のようなモノビジョンにはならない。このように利点は多く、患者満足度は極めて高いようです。
当然ながら、視野狭窄などを呈する他の眼疾患がある症例は適応外となります。
瞳孔径が大きめで羞明を訴える縮瞳不良例、古い屈折矯正手術既往がありグレア・ハローの訴えの強い症例、などは良い適応といえるでしょう。