投稿者「satoublogadmin」のアーカイブ

0.01%アトロピン点眼

本日は子供の近視進行を抑制する目薬について。
約2年前に有用な近視進行抑制法は?を書きました。その際に低濃度アトロピン点眼は有用(かもしれない)と紹介しましたが、長期データの信憑性が高まりつつあります。
非選択性ムスカリン作用を持つアトロピンは、眼軸長延長の抑制作用や毛様体弛緩作用による調節の遮断などの近視進行を抑制することは古くから知られていました。その一方で、国内でも検査薬として認可されている1%アトロピンでは調節麻痺作用も現れるため学童期への使用には懸念がありました。シンガポールの臨床研究にて0.01%アトロピン点眼の近視進行抑制における有用性が証明され、日本国内でも追試が進行中です。
0.01%アトロピンこれまでの検査用1%アトロピン点眼薬は、顔のほてり・日中の眩しさ・手元のみづらさなどの副作用が強かったのですが、100倍希釈の0.01%ではこれらの症状は認められません。また近視の進行を平均60%軽減させるとのことなので、同効果が約30%のオルソケラトロジーと比較すると、さらに強い近視進行軽減が期待されます。
効果に人種間の相違は考えにくいので、いずれ国内治験でも同様の結果が報告されることでしょう。古くて安価な薬なので、近視進行防止薬として急速に普及することは確実と思われます。

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Time is money.

本日は金曜オペ日。硝子体茎離断術(糖尿病性硝子体出血・近視性網膜分離症)〜水晶体再建術。皆さん経過良好です!

連休は念願のUSJデビュー!
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快晴のホグワーツ城はまさに絶景。オリバンダーの店にもすんなりと。

エクスプレス・パス、恐るべし!180分待ちのアトラクションでさえ乗り場まで直行です。おかげで一通りの人気アトラクションに乗れました。少し値が張りますが、TDRのファストパスと比較してもその価値は十二分にあると思います。
まさに時間をお金で買っている感じですね。

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他科連携

今日は金曜オペ日。白内障手術(水晶体再建術)および糖尿病性硝子体出血に対する硝子体茎離断術の予定手術と、さらに準緊急で裂孔原性網膜剥離の硝子体茎離断術も追加。
午前は外来、午後2時半から手術、その後再び外来を1時間ほどこなし、夜はつくばオークラにて講演会。脳神経科・循環器科の先生方からの依頼があり、他科Drにも是非知っておいてもらいたい眼科疾患および眼科の最新治療など、眼科に関するお話しを一通り。

眼科はDr一人で自己完結が可能な科です。つまり、検査・診断・手術治療まで、すべてDr一人で行えます(それ相応のスキル習得が前提ですが)。
スケジュールがハード過ぎてさすがに少し疲れましたが、他科のDrに眼科の特殊性や現況を知ってもらえただけでも、本日の講演は意義深かったと思います。

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暖冬

週末は昨年と同じ雪山へ。
草津スキー上級コース
ご覧の通り山肌が見えてしまっていますが、圧雪されたゲレンデは全く問題ありませんでした。
暖冬の影響でしょうか…あまりに空いていて、まるでプライベートゲレンデ。

筋肉痛との格闘を隠しつつ平静を装いながら、本日の外来を無事に終了(^^;)。

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スタレビ

週末は第39回日本眼科手術学会学術総会に出席のため博多へ。今回の学会での収穫のいくつかをご紹介します。

まず、Ologen® Collagen Matrix(Ⅰ型コラーゲンとグリコサミノグリカンからなる移植用細胞外基質類似素材)による緑内障濾過手術合併症対策。
通常の緑内障濾過手術では、マイトマイシンC(MMC:抗癌剤の1種)を併用することで強膜flapおよび結膜下組織の癒着を防ぎますが、過度の癒着抑止により眼圧が低くなりすぎたり(過剰濾過)、結膜が菲薄化し感染(濾過胞感染)を生じたりする場合があります。緑内障手術時にOlogenを濾過胞内に挿入すればMMCに匹敵する高い瘢痕抑止効果があることが近年海外から報告され、本学会では日本人における同効果の症例報告がなされました。
Ologen
(写真は製造元であるAeon Astron社のHPからの引用)
単純なMMC代用のみならず、過剰濾過症例への追加挿入による術後低眼圧の改善、術後結膜部分欠失に対する被覆効果の増強など、様々なメリットが報告されていました。pilot studyですが、将来性の高い手術補助剤であることは間違いありません。

招待講演はノーベル物理学賞受賞者の中村修二先生による「青色LEDの開発とその後」と題した講演。裏話は面白かったですが、ほとんど漫談でした…(^^;)。

感慨深かったのはiPS細胞による網膜再生医療。加齢黄斑変性患者の自家iPS細胞からの網膜色素上皮細胞シート移植手術についての、実際の執刀医による講演でした。抗VEGF療法など他の治療が無効な症例に対する最後の手段。世界初のiPS細胞治療でもある第一例目の術後経過は良好で、患者さんも満足されているとのこと。
しかしまだ1例しか行われていない….様々な倫理的ハードルがあるということでしょうね。政治的ハードルもあったりなかったり…のようですが、せっかく眼科がiPS細胞の臨床応用の先導指揮をとったのですから、他科に追い抜かされないよう、症例の集積が期待されます。

そして夜は、会場に隣接の福岡サンパレスにて、なんとスターダストレビューのコンサート!スタレビ
えっ?何故?…学会に事前登録すると、希望者にはチケットが無料で付いてくるという、よくわからない仕組みでした。おそらく赤字と考えますが、総会長による見事なおもてなし、なのでしょう。
Vocalの根本要さんは天才ですね!巧みな話術に完全に乗せられ、1,500席の全眼科医がstanding。かなりご高齢の眼科医もいらして、明日大丈夫かと余計な心配を…
ミニコンサートという触れ込みでしたが、たっぷり2時間、歴としたコンサートでした。
そして涙腺がゆるんだまま、医局の後輩達と中州へ。

今週は水曜に準緊急の硝子体茎離断術(裂孔原性網膜剥離)。木曜はエキシマレーザー手術。金曜は水晶体再建術硝子体茎離断術(増殖糖尿病網膜症)。
明日から4日連続の手術、頑張ります!

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