レーシック・ICL(フェイキックIOL)」カテゴリーアーカイブ

秋の学会シーズン

先週はレーシック白内障手術(水晶体再建術)硝子体手術(硝子体茎離断術)を施行し、みなさん経過良好です!今週末は学会出席のため内眼手術を制限し、レーシック眼瞼下垂手術と控えめです。
HOYA社に新しい硝子体鉗子のデモンストレーションを依頼され、特発性黄斑前膜の硝子体手術で実際に試用しました。
ERM剥離 ILM剥離

まず黄斑前膜(網膜前膜)を網膜から剥がします。さらに内境界膜(ILM)を剥がすことにより、黄斑前膜の再発を予防できます。非常に使いやすい鉗子でスムーズに手術終了!
実際の手術動画は、10月に開催される第69回日本臨床眼科学会にて放映予定です。

本日は火曜休診日にて、いつもの如く午後から出張手術へ。そして夜はホテルベストランドでの「研究学園医療懇話会」にて、「全身疾患と続発性緑内障」と題した依頼講演を行ってきました。他科の先生方の予想外の食い付き…いやはや質問の多さに驚きです(^^;)。

サトウ眼科 ホームページ
サトウ眼科 ブログ 本日も視界良好!のトップページ

蕎麦

今週末の土曜日は都合により代診Drによる診察のため,金曜日の内眼手術は制限。よって今週の自院での手術はレーシック眼瞼下垂・腫瘍などの外眼手術が主体です。

それにしても毎日本当に暑いですね〜。こんな時に食欲をそそられるのは「蕎麦」。
IMG_1761つくばには美味しいお蕎麦屋さんがたくさんあります。写真は「いちい」さんの揚餅そば。暑い時にあえて温かい蕎麦を…いややっぱり冬の方がベターですね…。そばがきなどメニューも豊富で,また入り口には新鮮野菜の100円均一無人売り場もあります。IMG_1835

そして,やはり「きむら」さんのお蕎麦は最高に美味しいですね。腰のある太めの蕎麦は絶品。写真は「天せいろ」と「そば定食」。ミニ天丼もお勧めです。お昼時はいつも混雑していますが,味・清潔感・雰囲気のいずれも完璧です。書いてるだけでまた食べたくなってきます(^^)。

サトウ眼科 ホームページ
サトウ眼科 ブログ 本日も視界良好!のトップページ

エキシマレーザーによる治療的角膜切除術(PTK)

本日は、エキシマレーザーによる治療的角膜切除術Phototherapeutic KeratectomyPTK)について。
PTKとは、何らかの原因による眼の表面(角膜)の混濁に対し、エキシマレーザーを照射することで、角膜の表層から実質の一部を切除する手術のことです。角膜の濁りをすべて除去するわけではなく、視力に影響している部位の混濁を除去します。裸眼視力を良くするための治療ではなく、矯正視力の向上を目的とします。不正乱視が残る場合、レーザー屈折矯正手術の追加が必要になる場合もあります。
重篤な術後合併症はありませんが、レーザーで角膜上皮を剥離するため、術後に痛みがあります。よって上皮が再生されるまでの約1週間は、PRKと同様にコンタクトレンズを装着します。
下記に実例を供覧します。

帯状角膜変性①の術前と術翌日
PTK左ー術前PTK左ー1POD

帯状角膜変性②の術前と術翌日
PTK右ー術前 PTK右ー1POD2

劇的に改善しているのが一目瞭然ですね。エキシマレーザーを有している当院ならではの治療といえます!

サトウ眼科 ホームページ
サトウ眼科 ブログ 本日も視界良好!のトップページ

JSCRS総会

先週金曜から3日間、東京国際フォーラムにて第30回JSCRS学術総会が開催されました。
初日午後はオープンフォーラムでの講演を担当し、日本と欧米との白内障屈折矯正手術の現状の相違について、壇上にて約1時間のdiscussion。
英語でのスライド準備が大変でしたが、ASCRS・ESCRSのpresidentと一緒に登壇できることはこの上なく光栄に感じています。

夜は会長招宴(closed faculty dinner)に招待頂き出席を。大学同窓の先輩にもお会いできて、有意義な時間を過ごせました。
医療は日々進化しており、1年前のトレンドはもうすでに過去のものです。常に自ら切磋琢磨しなければいけません。面白い内容の発表もありましたが、詳細はまた後日に。

サトウ眼科 ホームページ
サトウ眼科 ブログ 本日も視界良好!のトップページ

角膜厚と眼圧

本日は角膜厚と眼圧の関連について。

眼圧は緑内障の診断および経過観察には必須の検査項目です。眼圧は測定するたびに微妙に変化し、また日内変動や体位変動などもあります。
さらに見かけ上の眼圧測定値は、角膜生体力学的特性によって大きく左右されます。端的に言うと、角膜が厚ければ眼圧は高く評価され、角膜が薄ければ眼圧は低く評価されることになります。個々の角膜厚による眼圧補正式も存在しますが、これまで広く普及するには至っていませんでした。
しかしながら、角膜厚による眼圧補正の重要性の認識が徐々に高まり、最近では実測値と補正眼圧値の双方を表示する眼圧計も登場しています。
下記に角膜厚と補正眼圧のおよその相関を示します。
IOPとCCT

LASIKなどの屈折矯正術後に眼圧が過少評価されることは以前より指摘されていました。例えば、LASIK術後中心角膜厚が420umの患者さんの眼圧測定値が9mmHgの場合、補正は+6で補正眼圧はおよそ15mmHgということになります。
次に、実測眼圧値がいつも10mmHg程度と良好にもかかわらず視野欠損が進行する正常眼圧緑内障の仮想症例。角膜厚を計測してみると400umと薄く、補正眼圧はおよそ17mmHg。とすると実はもっと眼圧を下げるように点眼薬を工夫しなければならない症例、ということになります。
さらに、人間ドックで毎回「要精査」を指摘され、実測眼圧値がいつも25mmHg程度の高眼圧仮想症例。しかし視神経乳頭に緑内障性異常を認めず。角膜厚を計測してみると660umと厚く、補正眼圧はおよそ19mmHg。とすると眼圧は正常上限であり、視神経乳頭に全く異常を認めないのであれば、そのまま経過観察で問題ない症例、ということになります。
いずれも極端な仮想ではありますが、実際に起こりえると考えられるので、角膜厚がいかに重要かがわかりますね。

サトウ眼科 ホームページ
サトウ眼科 ブログ 本日も視界良好!のトップページ