レーシック・ICL(フェイキックIOL)」カテゴリーアーカイブ

選定療養IOLの戦国時代

先々週は,水晶体再建術(両眼同日・連続焦点トーリックを含む)〜眼瞼下垂手術〜出張手術(鉾田病院)。
先週は,レーシック×8〜エキシマレーザー治療的角膜切除術PTK:顆粒状角膜変性)×2〜ICL近視矯正手術〜硝子体茎離断術(VH)〜水晶体再建術(両眼同日・連続焦点トーリックを含む)。
今週は,ICL近視矯正手術×6〜硝子体茎離断術(PDR-VH)〜水晶体再建術(両眼同日・連続焦点トーリックを含む)〜前後転術×2(外斜視・内斜視)〜出張手術(笠間眼科・二の宮眼科)。
皆さん経過良好です。

早くも年の瀬,年々時間が過ぎるのが早くなりますね…(^^;)。

さて,来年は,選定療養対応の多焦点IOLのラインナップが増えるようです!
現在の主なラインナップはこちら
当院での多焦点IOLの歴史を振り返ると…

2014年〜; 当初の国内承認の多焦点IOLは2焦点のみで,先進医療はこれにて対応。
当院での多焦点のメインは,当時は最先端であった3焦点Finevision(ファインビジョン)を用いての自費診療。
2017年6月〜; Tecnis Symfony(テクニス シンフォニー,EDOF焦点深度拡張,J&J社)承認。
患者さんの希望に応じて,Finevision(自費診療)とSymfony(先進医療)とを使い分け。
2019年10月〜; PanOptix(パンオプティックス,3焦点,Alcon社)承認。
3焦点のFinevisionを自費診療で用いる利点はほぼなくなり,多焦点IOLのほぼ全例に対しPanOptixを使用(先進医療)。
一方,3焦点+EDOF型で国内承認済みのIOLは存在せず,後述のFINEVISION TRIUMF(ファインビジョン トリウムフ)を希望者のみに使用。
2021年3月〜; Tecnis Synergy(テクニス シナジー,連続焦点(2焦点+EDOF),J&J社)承認。
現時点において,Synergyの術後視力・安定性・患者満足度は非常に高いため,3焦点+EDOFや5焦点を強く希望される場合を除き,多焦点IOLのほぼ全例に対しSynergyを使用(選定療養)。

3焦点IOLとしてはAlcon社のPanOptixが市場をほぼ独占していますが,Finevisionの疎水性IOL(BVI社)も国内承認され,国内メーカーの3焦点も登場予定。
さらに3焦点+EDOF 型である Acriva Trinova(アクリバ トリノバ)も承認に向けた動きがあるようで,ということは Finevision TRIUMF(BVI社)もいずれ?

自費診療と選定療養では両眼で50万円位の差額が出ますが,3焦点+EDOFや5焦点も選定療養適応となれば,患者さんの自己負担額は大きく下がります。
選定療養のラインナップがさらに増えることを期待しましょう!

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郷に入りては…..

先々週は,ICL近視矯正手術×4〜水晶体再建術(両眼同日を含む)〜眼瞼下垂手術×4〜翼状片切術術〜出張手術(鉾田病院)。
先週は,ICL近視矯正手術×4〜線維柱帯切除術(続発性緑内障)〜水晶体再建術(mature・連続焦点トーリックを含む)。
今週は,レーシック×6〜ICL近視矯正手術×4〜硝子体茎離断術×2(PDR・ERM)〜水晶体再建術(連続焦点トーリックを含む)〜出張手術(笠間眼科)。
皆さん経過良好です。

週末は,バビースモ発売記念講演会に出席のため高輪へ。
AMDでもDMEでも,導入期は4週毎で計4回,維持期は4か月毎でOK。
バイアルでなく,プレフィルドシリンジの早期登場を期待!

英語表記はvabysmo,海外での発音はバビースモではなく,ババイスモ,とのこと…。
意図的に海外とは区別して変更しているのかもしれませんが,vaccineと同様にvabysmoの最初の発音は「ヴァ」でしょうから,いずれにせよカタカナ表記には限界がありますね。

ホテル内は外国人観光客が多く,海外CAを含めてほぼ全員がノーマスク….一方で日本人の宿泊客は皆マスク装用….。
洋食の朝食ブッフェは外国人で大賑わい….和食処では多くの日本人がお膳を黙食….^^;。

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Susvimo

先々週は,レーシック×5〜ICL近視矯正手術〜水晶体再建術
先週は,水晶体再建術(水晶体脱臼・IOL強膜内固定・両眼同日を含む)〜出張手術(二の宮眼科)。
今週は,ICL近視矯正手術×6〜硝子体茎離断術(裂孔原性網膜剥離)〜iStent inject W 挿入(緑内障)〜水晶体再建術(IPCL同時摘出・両眼同日・連続焦点トーリックを含む)〜出張手術(笠間眼科)。
皆さん経過良好です。

本日はSusvimoについて。
2年半前にもranibizumabを用いたport delivery system (PDS)ご紹介していますが,米国ではSusvimo(Roche社)の商品名にてすでに承認されています。

sAMDに対し,ranibizumabの硝子体注射を毎月行った場合と,PDS本体をインプラントして半年に1回ranibizumabを再充填した場合とで,2年間の経過観察ではいずれもほぼ同等の臨床成績を示しています。

しかし,現在Susvimoは自主回収中で,新規インプラントは不可とのこと….。
Susvimoは,インプラントされた本体に針を刺し,複数回の再充填を行うことになります。
再充填用のranibizumabにも針にも問題はなく,本体の針を刺す部位に何らかの不具合が判明したようです。
改良が加えられ,いずれは販売再開となるのでしょうが….同社にはVabysmoもありますからね〜。

本邦ではまだ未承認のSusvimo…今後どうなることやら…。

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開院9周年

本日,開院9周年を迎えました!
診察券番号53635のユニークIDを昨日発行し,開院後9年間で5万4千人弱の新規患者様にご来院頂いたことになります。
受診されたすべての患者様,そしてスタッフに日々感謝です。

先々週は,エキシマレーザー治療的角膜切除術PTK:顆粒状角膜変性・帯状角膜変性)×6〜ICL近視矯正手術×6〜水晶体再建術〜出張手術(笠間眼科)。
先週は,硝子体茎離断術×2(増殖性硝子体網膜症・増殖糖尿病網膜症BⅤ+D)〜水晶体再建術(両眼同日・連続焦点を含む)。
今週は,ICL近視矯正手術×6〜水晶体再建術(両眼同日・連続焦点を含む)〜出張手術(鉾田病院)。
皆さん経過良好です。

今後も引き続き,個別化屈折矯正手技ICLレーシックオルソケラトロジー)〜プレミアム多焦点白内障手術硝子体手術(MIVS)〜緑内障手術(MIGS)〜眼瞼下垂手術斜視手術抗VEGF療法など,最先端かつ最良のテーラーメイド医療を提供し続けます!

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労働衛生・労働災害

先々週は,ICL近視矯正手術〜水晶体再建術(連続焦点トーリックを含む)〜眼瞼下垂手術〜出張手術(笠間眼科)。
先週は,レーシック×4〜ICL近視矯正手術×4〜硝子体茎離断術(黄斑前膜)〜iStent inject W挿入術(緑内障)〜水晶体再建術(両眼同日・連続焦点トーリックを含む)〜出張手術(鉾田病院)。
今週は,ICL近視矯正手術〜硝子体茎離断術(増殖糖尿病網膜症)〜iStent inject W挿入術(緑内障)〜水晶体再建術(連続焦点を含む)〜眼瞼下垂手術〜前後転術(外斜視)〜出張手術(二の宮眼科)。
皆さん経過良好です。

本日は東京都医師会館にて,労働衛生・労働災害に関する計5時間の座学。
備忘録を兼ねて,特に興味深かったものをご紹介。

石綿アスベスト):
労働衛生法第55条に製造禁止物質として指定されている8物質の1つ。胸膜中皮腫や腹膜中皮腫などを引き起こすことは周知の事実であり,1972年に国際労働機関が職業がんとして認定済み。にもかかわらず,本邦では2004年にようやく原則使用禁止。さらに全面禁止となったのは2012年…なんと震災後!
いずれも2004年以前の駐車場の露出した吹付け(レベル1),そして断熱材(レベル2)・波形スレート瓦(レベル3)は要注意。
過去の石綿建材使用時のばく露により毎年多くの方が労災認定。石綿使用建築物の解体は2030年のピークに向けてさらに増加し,2060年頃までかかる見込み。
アスベスト問題は過去のものではなく実はこれからが本番であり,今後40年以上にわたり公害病として中皮腫の増加が懸念される。

・テレワークの問題点:
運動量の減少・体重の増加・飲酒量の増加 ⇒ 運動時間の確保・食事量のバランスなど
概日リズム障害・社会生活への適合不全(コロナ・ロス) ⇒ 業務のオン・オフの明確化
テレワーク中の不慮の転倒 ⇒ 労災の適応

・過労死:
脳・心血管疾患 : 40歳以上の壮年者・高齢者
精神疾患 : 20歳〜40歳代の若年〜壮年者
労働時間が週に55時間以上 ⇒ 脳・心血管疾患のリスク上昇⇧(LDLコレステロールも上昇⇧)

時間外労働時間:
月に80時間以上 ⇒ 健康障害のリスク大
(上限は原則で,月に45時間・年間で360時間)

・精神障害:
精神障害による労災補償請求が爆発的に増加中。
発症は環境のストレス強度と個体側の反応性(脆弱性)とのバランスで決まる。
単純疲労はガス欠(短期休養で回復),適応障害はオーバーヒート(長期休養にてストレスを減らし,認知行動療法も必要),うつ病はエンジンオイル切れ(遺伝的な要因を伴う思考制止のため,抗うつ薬長期投与が必須)。
うつ病の多くは躁病相も伴う双極性障害で,当然ながら早期発見・早期治療が重要。
ASD(自閉症スペクトラム障害)の有病率 : 1 %
ADHD(注意欠陥多動性障害)の有病率 : 子供の 5 %,大人の 2.5 %

・感染予防:
IGRA(インターフェロンγ遊離試験 ; QFT・T-SPOT)陽性者に対するINH 300mg × 6か月投与は,もはやLTBI(潜在性結核感染症)の予防でなく治療
放射線技師がマスクなしで結核患者に5分接触しただけで結核感染した事例あり。
COVID-19は発症前から飛沫感染のリスクがあり,やはりマスクは基本的感染予防策。

とても勉強になりましたが…..コロナ禍にて座席の間隔が広く取われており,パソコンでの内職は目立つため難しく…。
おまけに指名で順次答えさせられる始末…..学生時代以来?….笑。

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