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地図状萎縮に対するSYFOVRE(ペグセタコプラン)

先々週は,レーシック×6〜ICL近視矯正手術〜線維柱帯切除術(続発性緑内障)〜水晶体再建術(両眼同日・連続焦点を含む)。
先週は,ICL近視矯正手術×4〜硝子体茎離断術(黄斑前膜)〜iStent inject W 挿入術(緑内障)〜水晶体再建術(両眼同日を含む)〜出張手術。
今週は,ICL近視矯正手術×4〜iStent inject W 挿入術(緑内障)〜水晶体再建術(両眼同日を含む)〜出張手術。
皆さん経過良好です。

先週,SYFOVRE™ペグセタコプラン注射Apellis社)が地図状萎縮GA;geographic atrophy)の治療薬として米国FDAに承認されました。

GAは,つまりは萎縮型加齢黄斑変性(dry AMD)とほぼ同義です。黄斑の組織が加齢とともに萎縮し,徐々に拡大してくるもので,加齢黄斑変性の多くはこのタイプです。萎縮の進行は遅く,ゆっくりと視力が低下していくのが特徴です。少ないながらも「萎縮型」から「滲出型」へと進行する可能性もあるため定期的な検査が望まれます。地図状萎縮は時間が経過するほど病変部が拡大していくため,その進行をいかに早期に抑制できるかが鍵となります。

米国では以前,炎症に関与する補体を標的としたLampalizumab(ランパリズマブ・抗補体因子D抗体フラグメント)をはじめ,いくつかの薬剤の開発が進行していましたが,臨床試験の段階でいずれも有効性が立証されず,製品化には至りませんでした。
SYFOVRE™は補体 C3 を標的とするペグ化ペプチドで,GAの治療薬としては,初めて承認された薬剤となります。
成分薬剤のペグセタコプラン(pegcetacoplan)は,発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH;補体が関与する後天性の慢性溶血性貧血に対する皮下注薬剤としてもFDAに承認されています。
一見すると全く異なる疾病が,濃度や投与量は異なれど,同じ薬剤の皮下投与と眼内投与でいずれも改善が期待できるわけです!

滲出型加齢黄斑変性(wet AMD)には抗VEGF薬の硝子体注入が標準治療です。Wet AMD症例においても,滲出型病変が落ち着いてきたにもかかわらず徐々に萎縮が進行してくる場合があります。
今後は抗VEGF薬から抗補体 C3薬に切り替えるタイミングなど,非常に複雑化する可能性もありますが,GAを伴う患者さんには何よりの朗報です。
長期成績などまだ不明な点も多いようですが,国内での早期承認を期待しましょう!

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IC-8 Apthera IOL(Bausch + Lomb)

先々週は,硝子体茎離断術(PDR-VH)〜水晶体再建術(両眼同日・連続焦点トーリックを含む)〜眼瞼下垂手術〜睫毛内反手術(埋没法)〜出張手術。
先週は,iStent inject W 挿入術(緑内障)〜水晶体再建術(両眼同日・連続焦点トーリックを含む)〜眼瞼下垂手術×4〜出張手術。
今週は,水晶体再建術(両眼同日・連続焦点を含む)〜出張手術。
皆さん経過良好です。

6年前,そして昨年の当ブログでも触れたAcuFocus社のIC-8 Apthera IOLですが,先日このAcuFocus社がBausch+Lomb(ボシュロム)社に買収されたとのこと。

ボシュロム社といえば,日本では主にコンタクトレンズメーカーとしてのイメージが強いかもしれませんが,国際的には大手の眼科手術機器メーカーとして知られており,実際に国際学会での器械展示コーナーでは主要ブースを陣取っています。

海外で有名なボシュロム社製IOLとしては,Crystalens(歴史のある調節可能IOLで,極小切開には対応しないものの,コントラスト感度が低下しないのが最大の利点),Trulign(Crystalensにトーリック機能が付加),Akeros(1.8mm径の創口から挿入可能な親水性IOL)などがあります。
いずれも本邦では未承認(そもそも申請もされていないのでしょう)ですが,CE markは勿論のこと,FDAにも承認されています。

これらのマニアックなIOLのlineupに,さらにIC-8 Apthera IOLも加わることになるわけです。
ボシュロム社には独特の嗜好があるようで,今後の動向にも期待大ですね!

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2023 謹賀新年

おけましておめでとうございます。

まだまだコロナが落ち着きませんが,眼科に限らず疾病は待ってくれません。
年明け早々,1月4日から診療開始。
今週は,レーシック×4〜エキシマレーザー治療的角膜切除術PTK:顆粒状角膜変性)×2〜ICL近視矯正手術〜瞳孔形成術(瞳孔膜遺残)〜水晶体再建術(両眼同日を含む)。
皆さん経過良好です。

本年も引き続きよろしくお願い申し上げます。

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2022年メス納め

先々週は,エキシマレーザー治療的角膜切除術PTK:顆粒状角膜変性)×2〜硝子体茎離断術(PDR-VH)〜水晶体再建術(両眼同日・連続焦点・緑内障発作後を含む)。
先週は,レーシック×8〜ICL近視矯正手術×4〜水晶体再建術(連続焦点トーリックを含む)〜出張手術(笠間眼科)。
今週は,硝子体茎離断術(黄斑pucker)〜ICL近視矯正手術〜水晶体再建術(連続焦点トーリックを含む)〜出張手術(鉾田病院)。
来週は,睫毛内反手術(埋没法)〜出張手術(二の宮眼科)にて,本年はメス納め。

ケーキを予約し忘れ,クリスマス当日にケーキ屋さんを巡り巡って…..見つかりました!

ピスタチオの?,そして…?と?…???

 

食品サンプルっぽくて,食べられるの?って感じですが,食べられます!
これもしっかりとしたデザートなんですねー。
「みためビール」はババロア&ゼリー。
「みためラーメン」の下の方はプリンでしたが,撮り忘れました笑。

12/30〜1/3まで休診とさせて頂きます。
年明け早々,1/4はレーシック×4〜PTK×2,1/5はICL近視矯正手術〜瞳孔形成術(瞳孔膜遺残)〜水晶体再建術(両眼同日を含む)の予定!
来年も引き続きよろしくお願いいたします。

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選定療養IOLの戦国時代

先々週は,水晶体再建術(両眼同日・連続焦点トーリックを含む)〜眼瞼下垂手術〜出張手術(鉾田病院)。
先週は,レーシック×8〜エキシマレーザー治療的角膜切除術PTK:顆粒状角膜変性)×2〜ICL近視矯正手術〜硝子体茎離断術(VH)〜水晶体再建術(両眼同日・連続焦点トーリックを含む)。
今週は,ICL近視矯正手術×6〜硝子体茎離断術(PDR-VH)〜水晶体再建術(両眼同日・連続焦点トーリックを含む)〜前後転術×2(外斜視・内斜視)〜出張手術(笠間眼科・二の宮眼科)。
皆さん経過良好です。

早くも年の瀬,年々時間が過ぎるのが早くなりますね…(^^;)。

さて,来年は,選定療養対応の多焦点IOLのラインナップが増えるようです!
現在の主なラインナップはこちら
当院での多焦点IOLの歴史を振り返ると…

2014年〜; 当初の国内承認の多焦点IOLは2焦点のみで,先進医療はこれにて対応。
当院での多焦点のメインは,当時は最先端であった3焦点Finevision(ファインビジョン)を用いての自費診療。
2017年6月〜; Tecnis Symfony(テクニス シンフォニー,EDOF焦点深度拡張,J&J社)承認。
患者さんの希望に応じて,Finevision(自費診療)とSymfony(先進医療)とを使い分け。
2019年10月〜; PanOptix(パンオプティックス,3焦点,Alcon社)承認。
3焦点のFinevisionを自費診療で用いる利点はほぼなくなり,多焦点IOLのほぼ全例に対しPanOptixを使用(先進医療)。
一方,3焦点+EDOF型で国内承認済みのIOLは存在せず,後述のFINEVISION TRIUMF(ファインビジョン トリウムフ)を希望者のみに使用。
2021年3月〜; Tecnis Synergy(テクニス シナジー,連続焦点(2焦点+EDOF),J&J社)承認。
現時点において,Synergyの術後視力・安定性・患者満足度は非常に高いため,3焦点+EDOFや5焦点を強く希望される場合を除き,多焦点IOLのほぼ全例に対しSynergyを使用(選定療養)。

3焦点IOLとしてはAlcon社のPanOptixが市場をほぼ独占していますが,Finevisionの疎水性IOL(BVI社)も国内承認され,国内メーカーの3焦点も登場予定。
さらに3焦点+EDOF 型である Acriva Trinova(アクリバ トリノバ)も承認に向けた動きがあるようで,ということは Finevision TRIUMF(BVI社)もいずれ?

自費診療と選定療養では両眼で50万円位の差額が出ますが,3焦点+EDOFや5焦点も選定療養適応となれば,患者さんの自己負担額は大きく下がります。
選定療養のラインナップがさらに増えることを期待しましょう!

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