レーシック・ICL(フェイキックIOL)」カテゴリーアーカイブ

まつもと

今週は,出張手術(二の宮眼科)〜 ICL近視矯正手術水晶体再建術(2焦点・3焦点を含む)の予定。
本日は火曜日。
出張オペの前に「まつもと」にて平日ランチ。
今年はとても貴重なサンマ定食。夜のフグは定番ですが,平日のランチもとても美味しいですね〜♪

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多焦点眼内レンズの多施設前向き研究

先週: レーシック水晶体再建術(EDOFを含む)〜出張手術(笠間眼科)
今週: レーシック水晶体再建術(三焦点を含む)〜出張手術(笠間眼科)
皆さん経過良好です!

本邦における多焦点眼内レンズの多施設前向き研究の結果です!
Am J Ophthalmol 208:134–144, 2019
2-1

解析対象:871症例,1,384眼(当院の症例を含む)
術後満足度:96.1%が満足
IOL type別:EDOFと二焦点とで満足度に差はなし
詳細はこちら(PubMed もしくは American Journal of Ophthalmology)をご参照下さい。

この連休は医師会の研修会にて横浜へ。
従業員の労働衛生5管理総論(作業管理・作業環境管理・健康管理・総括管理・労働衛生教育)
その他各論(有害業務管理)などなど…本日7時間の座学…。

夜はベイシェラトンの「彩龍」にて会食。
 
美味しすぎて,デザート以外の写真を撮り忘れ…。

明日も7時間の座学….ZZzzz…。

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FineVision HP(疎水性・ glistening-free)

先々週: ICL近視矯正手術水晶体再建術(EDOFを含む)。
先週: 硝子体茎離断術(RRD)〜水晶体再建術(両眼同日を含む)〜出張手術(笠間眼科)
今週: 遠視レーシック水晶体再建術〜出張手術(鉾田病院)
皆さん経過良好です!

当院では,約6年前の開院以来,最先端の白内障手術をご希望の方には自費診療にて3焦点親水性アクリル眼内レンズFineVision・PhysIOL社)を挿入しています。このIOLがさらに進化したFineVision HPHydrophobic & Physiological・疎水性アクリル)が発売されています。

1999年に発売されたHydroview®(親水性アクリルIOL・H60M・Bausch&Lomb社)において,カルシウム沈着による光学部混濁をきたす症例が多発しました。原因はシリコーン製ガスケットとされ,2001年後半にガスケットの材料がシリコーンからパーフルオロエストラマーに変更されました。しかしガスケット変更前の挿入例において遅発性に混濁をきたす症例もあり,世界中でIOL摘出を要する症例が続出したため,当然ながら現在は発売されていません。この事件が親水性IOLのイメージダウンにつながり,特に保守的な考えの強い日本では,多くの眼科医が親水性IOLアレルギーとなったようです。

親水性のFineVisionはヨーロッパのみならず世界中で広く普及しています。混濁の報告は世界で数例のみであり,いずれの症例もIOLの素材自体に問題があるとは認識されていません。高い安全性と患者満足度(術後メガネは全く不要)から,近年では本邦でも使用するDrが増加しつつあります。

一方,疎水性アクリルIOLなら絶対に安全かというと決してそうではなく,やはり混濁が起きることがあります。疎水性アクリルIOLは,生体内で温度が上昇するとポリマー内の含水率が増加し,温度が下がると析出した水分がポリマー内の空洞に貯留します。数〜10μmの水粒子がIOL光学部全体に生じたものはglisteningと呼ばれ,通常は視機能低下は生じにくいとされるものの,なかには視機能低下症例も報告されています。特にある特定の疎水性アクリルIOLは混濁しやすいことが以前から報告されていましたが,製造工程の改良により,現在これらの発生は軽減されているようです(当院では当該IOLを使用していません)。
FineVision HPは特殊な疎水性アクリル素材を使用しているため,このglisteningの発生が完全に抑えられています(100% glistening-free)。

以上から,親水性にせよ疎水性にせよ,FineVisionの累計挿入症例数はさらに飛躍的に増加するでしょう。
6年前の選択は正しかった,と考えています!

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追加型三焦点眼内レンズ(trifocal supplementary IOL)

先週は,水晶体再建術(両眼同日・EDOFを含む)〜出張手術。
今週は,ICL近視矯正手術水晶体再建術(EDOFトーリックを含む)〜翼状片切除術〜出張手術(鉾田病院)
皆さん経過良好です!

本日は,追加型3焦点眼内レンズSulcoflex trifocal supplementary IOL;Rayner社)について。

白内障手術の際に多焦点IOLを選択する方が増加しています。では,既に単焦点IOLで手術を受けた方が老視矯正の追加手術を希望された場合,単焦点から多焦点IOLへの交換する追加手術が必要?
理論上は可能ですが,初回手術から時間が経過してからのIOL交換手術は必ずしも容易ではなく,術後予想屈折値と誤差が生じることも少なくありません。
よって,既に単焦点IOLが入っている方には,老視矯正専用レンズを追加挿入(piggyback)する方法が推奨されます。ドイツでは20年以上前から専用のIOL(AddOn レンズ)が販売されており,国内でも個人輸入にて使用されています。Addon(アドオン)IOL以外にも数種類ありますが,いずれも二焦点機能です。

昨年,1949年に世界で初めてIOLを製造したRayner社(イギリス)から世界初の三焦点追加眼内レンズであるSulcoflex supplementary IOLが登場し,高い注目を集めています。
患者満足度は高く,術後成績は非常に良好と報告されています。本邦では未承認なので保険適応はありませんが,個人輸入にて当院でも使用を開始したのでご報告いたします!

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単純糖尿病網膜症に対するアイリーアの適応拡大

先々週:硝子体茎離断術(RRD)〜緑内障濾過手術(PEG)〜水晶体再建術(IOL脱臼を含む)〜眼窩腫瘍摘出術(浅在性)〜前後転術(外斜視)〜出張手術(二の宮眼科)
先週:レーシックPTK(帯状角膜変性・アベリノ角膜変性)〜水晶体再建術(EDOF・toricを含むを含む)〜出張手術(笠間眼科)
今週:緑内障インプラント挿入術(PEG・POAG)〜水晶体再建術(EDOFトーリックを含む)〜出張手術(鉾田病院)
皆さん経過良好です!

只今,「股関節治療と職場復帰について」と題しての医師会研修会にて,重要な部分のみ聞き耳を立てつつ内職中…。

本日はアイリーア(Eylea:aflibercept)の適応拡大について。
アイリーアやルセンティスなどの抗VEGF薬は,糖尿病黄斑浮腫(DME)・網膜静脈閉塞症(RVO)での黄斑浮腫・滲出型加齢黄斑変性(AMD)・近視性中心窩脈絡膜新生血管など,中心窩病変を伴う疾病に対して保険診療が認められています。
なかでも頻度の高いDMEは,糖尿病網膜症(DR)が単純性(SDR)から増殖性(PDR)に移行した後・あるいは移行しつつある時に併発することがあります。
米国内の臨床試験にてSDRに対するアイリーアの有用性が証明され,SDRからPDRまで全段階のDRに対するアイリーア硝子体注入が,FDAにて本年5月に承認されました。

DRには汎網膜レーザー光凝固(PRP),DMEには抗VEGF薬,これが基本です。
PRPはSDRからPDRに移行する前増殖性(prePDR)以降において開始され,費用は片眼で約16万円(3割の被保険者なら約5万円の自己負担)ですが,施設を変えない限り支払は通常1回限りです。
アイリーア注入費用は片眼1回で約16万円(ほとんどが薬品代)とほぼ同額ですが,何度も繰り返すことが必須となります。

アイリーアに限らず抗VEGF薬がSDRにも有用であることはその性質上至極当然。
間隔を空けつつも継続投与は必須であり,その費用をどこから捻出するのか…。
米国と異なり,国民皆保険の本邦では税金が投入されることとなります。

抗VEGF薬の薬価は発売当初と比較するとやや減額となっているものの,まだまだ高額です。施行件数も右肩上がりに増加し,保険診療財政を圧迫しています。
早期から抗VEGF薬を開始しPDRへの移行を減らすことにより,結果として総医療費を抑えられれば素晴らしいのですが…..ちょっと現実的ではありません。
本邦もFDAにならって適応拡大となるのでしょうか…?

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