白内障手術」カテゴリーアーカイブ

国際学会

WOC1WOC(世界眼科学会議)2014が4/2〜4/6まで東京国際フォーラム及び帝国ホテルで開催されています。WOCは2年毎に世界のどこかで開催され、日本での開催は36年ぶりです。今日はWOCとは別途で出席義務のある大事な会合があったため、有楽町まで足を運びました。
学会の感想としては…同じ時間帯にあまりに多くの講演が重なっているので、ちょっと消化不良といった印象です(^^;)。他の国際学会も同様ですが、それだけ規模が大きいということです!
国内の学会はもちろん重要ですが、海外の学会に出席すると世界標準と日本標準の違いが肌で感じられます。今自分が行っている手術手技を世界標準にupdateさせる意味で、非常に勉強になります。

数ある眼科国際学会のなかで、私はASCRS(米国白内障屈折矯正手術学会)の会員になっています。ASCRS総会は、シカゴ→サンフランシスコ→ボストン→サンディエゴ→シカゴ…と4都市順で毎年4月下旬に開催され、今年の開催地はボストンです。
ヨーロッパでもESCRSというASCRSと同様の学会があります。EUでは米国FDAほど規制が厳しくないので、日本や米国で承認されていない手術器具なども多数展示されています。さらに、リスボン、ストックホルム、ベルリン、バルセロナ、パリ、ウィーン、ミラノ、アムステルダム、そして今年はロンドンといったように毎年EU各都市で開催されるので、旅行目的ならこちらがお勧めかもしれませんね。しかし…眼科医療の最先端は、やはり米国です。日本の眼科医の留学先のほとんどが米国です。緑内障点眼薬や手術機器の認可などが米国から5年遅れ、なんてことは通例です。

開業してまだ半年なので残念ながら今回のASCRSには出席しませんが、昨年まで毎年出席(発表)してきました。リーマンショック直後には出席者が明らかに減り、モーニングセミナー時のテーブルサーブの朝食が簡易なものになったりしましたが、最近はまた華やかさが戻っています。ASCRSには世界中から白内障・緑内障・屈折矯正手術のスペシャリストが勢揃いしますから、テンションも上がります!日本からは前眼部術者だけでなく、網膜硝子体術者も毎年多数出席しているのも納得できます。うまく言葉で表せませんが、あのなんとも言えない独特の雰囲気がいいんですよね〜。

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白内障手術〜IOL縫着術〜硝子体手術〜眼瞼下垂手術

今週金曜は祝日のため,本日午後に手術を行いましたが,内容が盛り沢山でした(^^;)
通常の白内障手術の患者様は全員,当然ですが問題なく終了。
そして,他院からの紹介患者様の,眼内レンズ毛様溝縫着術も行いました。前医での術後2ヵ月間にわたり角膜混濁が消失せず切迫水疱性角膜症といった超難症例でしたが,本日の手術は無事終了しました。
さらに,先週に引き続き今週も硝子体(黄斑前膜)手術がありました。黄斑前膜についてはいずれ詳しく書きたいと思いますが,「見えてはいるけど中心の歪みがゆっくりと進行してきた」という場合は,この病気の可能性もあるので,是非一度網膜専門医を受診することをお勧めします。いずれにせよ予後は良好であり,手術も比較的容易な分類に入りますのでご安心下さい。
最後にラジオ波メスを用いて眼瞼下垂手術を施行し,手術はすべて終了!
そして5時〜外来診療…(^^;)
明日患者さん全員の喜んだ顔を見るのが楽しみです!

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3・11

ちょうど3年の月日が経ちましたが,震災時の記憶は鮮明に残っています。
2011年3月11日午後は出張手術中でした。午後2時30分〜10件の予定で,2件目のちょうど洗眼をしたあと,顕微鏡を覗いていざ手術を始めようとしたその時にぐらっ,と…それから揺れは悪化する一方で,停電となりパニック。慌てて開瞼器を外し,患者さんをガードしつつも,何も出来ない状況でした。一旦揺れが収まった際に暗闇の中で患者さんを全員外へ誘導。出張先のクリニック内を見て唖然…状況がよく把握できませんでした。外に出ると,隣りのコンビニの棚の崩落,信号の停電,道路のうねり,壁の崩落,そして余震…もし手術を行っている真っ最中だったとしたら…本当に不幸中の幸いです。2件目以降の手術はすべて延期とし,再度仕切り直しとなりました。
自宅へ帰るにも常磐道は全線通行止め。停電中の国道6号の大混雑は容易に想像できましたので,一般道の裏道で自宅へ。ラジオにて事の重大性を把握しつつ,帰路途中に一般家屋の損壊・全壊をみて不安な気持ちでしたが,つくば市内へ戻るとなんと信号が普通に…コンビニに電気が!同じ茨城県内でもこんなに違うものかと思いしらされました。
当時勤務していた主病院の被害も甚大でした。壁の崩落は勿論のこと,本館オペ室からは空が垣間見え(本当!),全科すべての入院患者は退院もしくは転院。完成間近の新館にも被害が及び,もはやこれまでか…とも思いましたが,そこからの復興がすごい!3日後には緊急避難的に新館で外来診療を再開し,野戦ベッド上にて抗VEGF薬硝子体注入も施行。その後オペを再開したのは眼科が最初です(もちろん私!)。ガソリン給油が難しいため,他科Dr5名と学生のように乗り合いで凸凹道を通勤した2週間は,今となっては良き思い出です。

あれから3年。今日の同時刻もやはり手術でしたが,勿論何事もなく無事終了。
帰り道に寄ったSAの駐車場は,大型バスで一杯。よくみると,すべてハワイアンズ帰りの高速バス!最近のハワイアンズは増収増益ですごいそうです。
3年という月日が流れている証拠ですね!

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レーシック〜白内障手術〜外眼手術

今週も、レーシック・白内障手術・外眼手術と、手術が沢山ありました。
昨日のお昼休みはレーシック手術でしたが、「見えます〜!」と本日明るく元気な表情で皆さん受診されました。経過良好で何よりです。
今日のお昼休みには、白内障手術8件・眼瞼内反手術1件の計9件の手術を行いました。優秀なスタッフのおかげで手術の流れも非常にスムーズ。明日眼帯を外した後の患者さんの喜ぶ顔を見るのがとても楽しみです!
火曜日は2つのクリニックをハシゴして14件の出張手術でしたので、今週は白内障手術だけで計22件を執刀しましたが、硝子体手術がなかったので比較的楽でした(^^)。
来週は硝子体手術が複数あります。
頑張るぞっ!

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ICL(Implantable Contact Lens)

Visian-ICLICL(Implantable Contact Lens)は、水晶体のある眼にimplantするIOL(phakic IOL)の1つです。角膜と虹彩の間(前房)に挿入するphakic IOLもあります。しかしこのタイプは長期的にみると角膜内皮細胞の減少や眼圧上昇などのリスクがあることは否めず、私は使用しません。
http://www.satouganka.com/icl/
一方、ICLは虹彩と水晶体の間(後房)に挿入するので、そのような心配は皆無であり、度数が変わったとしても容易にICLの交換が可能です。白内障が進行した際には、ICLを摘出して二重焦点眼内レンズを用いた水晶体再建を施行すれば、良好な遠近の裸眼視力を保持できます。ICLは通常の中等度近視のみならず、レーシック適応外(最強度近視・角膜が薄い・角膜形状異常など)の方でも手術を受けることが可能です。
また来月には、中央に微小な貫通孔を有する「hole ICL」が厚労省に認可される予定です。患者さんの負担を減らせるレンズの登場は喜ばしい限りですね。

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