硝子体手術」カテゴリーアーカイブ

ICL™(眼内コンタクトレンズ)

先週火曜は出張白内障手術(鉾田病院)。
水曜は硝子体茎離断術(糖尿病性硝子体出血)〜水晶体再建術(二焦点・シンフォニーを含む)。今週火曜は出張白内障手術(笠間眼科)。
水木金でICL近視矯正手術〜エキシマレーザー角膜切除術(顆粒状角膜変性)〜眼瞼下垂手術(挙筋短縮)〜水晶体再建術(シンフォニーを含む)。
皆さん経過良好です!

某有名人がtwitterやTVでICL手術を受けたことを報告したことが影響しているのか、全国的にICLの問い合わせが増加しているようで、当院でも適応検査の申込が増えています。

有水晶体眼内レンズphakic IOLフェイキックIOL)手術は、専用のIOLを眼内にインプラントすることで屈折度数を矯正するという最新の屈折矯正手術です。レーシック不適応(強度近視・円錐角膜・角膜厚が薄いなど)の場合でも手術を受けることが可能です。
一方、ICL™(Implantable Collamer Lens眼内コンタクトレンズ)は数種類あるフェイキックIOLのなかの1つです。1997年にCEマークを取得し、2005年には米国FDAより認可を受け、本邦では2010年2月に承認。ICL™はSTAAR Surgical社が商標登録を持つ製品名であり、国内で認可されているフェイキックIOLはICL™だけです。2016年9月に光学部径がより大きく設計されたEVO+ Visian ICL™が発売開始となり、当院ではこの最新型レンズを使用しています。

ICL™はSTAAR Surgical社のスイス工場にて製造され、日本も含め世界各国に在庫が置かれています。希望度数のレンズが国内欠品の際には、スイスから空輸あるいは受注生産となります。
そして、どうやらICLの偽物が海外の一部地域で出回っているらしいとの噂が…。アジア(インドなど)で製造され、発売はEU圏の代理店だったり。素材も異なり、品質も劣悪のようです。
粗悪レンズと知りながらも意図的に輸入しない限り入手は困難です。日本国内では心配無用だと思いますが、不安を解消するためにも、使用レンズについてしっかりと説明を受けましょう。

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iDose

先週火曜は出張白内障手術(笠間眼科)。
水木で睫毛内反手術(埋没法)〜眼瞼内反手術(眼輪筋縫縮)〜水晶体再建術(多焦点を含む)。
今週火曜は出張白内障手術(二の宮眼科)。
水金で硝子体茎離断術(RRD・PDR)〜水晶体再建術(LASIK後・多焦点を含む)〜翼状片切除術。
いずれも経過良好です。

週末はミケルナ発売1周年記念講演会出席のため虎ノ門ヒルズ、そして御殿山へ。

講演会のclosing remarkでも眼内DDSに関してほんの少しだけ触れられていましたが、iStent(Glaukos社)がシュレム管に挿入するshunt deviceであるのに対し、iDoseは繊維柱帯に固定する薬剤徐放device(1.8mm×0.5mm)です。
本日はこのiDose(injectable drug delivery implant・同社)について。

内部にreserseされたトラボプロスト(緑内障点眼薬のPG製剤)がゆっくりと徐放される仕組み。米国のphase Ⅱ trialでは、1年間の経過観察において30%眼圧下降の継続を示し、古くからある緑内障点眼薬のチモロール(β遮断薬)連日点眼に対し非劣性との報告。
つまり「最低1年間は点眼薬を減らすことが可能」となるわけです(実際にはもっと長期間有効)。毎日必ず同じ時間に点眼を継続することは患者さんにとって負担が大きく、数年毎の入れ替え手術の必要性を考慮しても、特にアドヒアランス不良の症例にとっては利点が上回ると考えられます。
数年内にFDAで認可されると考えられ、となれば国内でもすぐに認可されることでしょう。

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保険点数改定

先週火曜は出張白内障手術(鉾田病院)。
木曜はレーシックエキシマレーザー角膜表層切除術(アベリノ角膜変性)〜水晶体再建術(EDOFシンフォニーを含む)。
今週火曜は出張白内障手術(二の宮眼科)。
木曜は硝子体茎離断術(増殖糖尿病網膜症)〜水晶体再建術(EDOFシンフォニーを含む)。
いずれも経過良好です。

さて、2年に1回の診療報酬改訂の時期となり、木曜夜は厚生局の説明会へ。
全科において、オンライン診療をはじめ、今回は大きく様変わりするようです。
眼科領域では、光干渉断層血管撮影アンギオOCT)や前眼部三次元画像解析などが新たに保険収載されます。
勿論、当院ではどちらの検査も可能です!

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スマートグラス

今週火曜は出張白内障手術(二の宮眼科)。
水木は硝子体茎離断術(増殖糖尿病網膜症例・糖尿病性硝子体出血症例)〜水晶体再建術(EDOF・全層角膜移植後・レーシック後を含む)。
今週火曜は出張白内障手術(笠間眼科)。
金曜は水晶体再建術(三焦点トーリック・EDOFを含む)。
いずれも経過良好です。

以前、医療用スマートコンタクトレンズをご紹介しましたが、スマートグラスはほぼ現実のものとなりつつあります。
目にするものすべての情報(評判・スペック)が瞬時にVR表示される。まさにドラゴンボールのスカウターさながらですね。

そして、医療用として非常に注目されているのが、失読症の方に特化したオトングラス
視線を向けた看板や広告などの文字情報が、クラウド経由で音声変換される優れ物。クラウドファンディングを実施中で、年内に小量限定で販売開始されるようです。
肖像権・個人情報など、使用している本人にはダウンロード保存不可能にする必要がありますが、ここは一応クリアされているようです。

技術的にはスマホでも代替可能となりうるでしょうが、ずっとスマホを掲げたまま歩行するわけにもいきません。将来的にはさらにスマートな「スマートグラス」となり、失読症の方にとっての救世主となることを期待したいですね。

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遠隔診療(オンライン診療)

先週は斜視手術(前後転術)〜硝子体茎離断術(黄斑前膜症例・増殖糖尿病網膜症例)〜水晶体再建術翼状片切除術。
今週はレーシックICL挿入術(近視矯正)〜硝子体茎離断術(黄斑前膜)〜水晶体再建術(三焦点・EDOF・レーシック後症例を含む)。
いずれも術後経過良好です。

本日は、徐々に広まりつつある遠隔診療について。
H30年度の診療報酬改訂にて、遠隔診療における診療料が新規算定可能になる見通しです。具体的には、オンライン診療料オンライン医学管理料オンライン在宅管理料など。つまり遠隔診療が保険診療として完全に認められたわけです。「相談」と「診療」の線引きなどの課題はありますが、今後は爆発的に増える可能性があります。
初診に限っては従来通りに一度受診して、状態が落ち着いていれば再診は遠隔診療も可能。患者さんはスマホだけあればOKで、Webで予約、ビデオチャット形式で診療、処方箋は郵送、料金はクレジット決済。とても簡単便利に感じますね。
また、遠隔診療と最も相性がいい診療科はやはり精神科のようです。通常の診療でも対面での会話がメインですから、遠隔でも医療の質が落ちることはないと考えられます。ついで、高血圧などの内科的慢性疾患、通常のカメラを通して視診が容易な皮膚科など。

では眼科との相性は?
結膜の軽度充血ならカメラを通しての視診でも診療は可能ですが、ずっと治らない慢性的な結膜充血で再診することはそもそも極稀といえるでしょう。
緑内障は眼圧測定が必須であり、白内障は視力検査・前眼部細隙灯顕微鏡検査などの他覚的検査が必要です。網膜疾患などは現時点では論外。
コンタクトレンズの処方箋は?
コンタクトレンズは高度管理医療機器(クラスⅢ)に指定されており、本来は処方箋がなければ購入不可能です(現状では、処方箋がなくてもインターネット通販サイトで購入可能ですが)。コスト的には、眼科で処方箋をもらったらメーカー直販のオンラインストアなどの通販サイトで長期購入するのがベストでしょう。ただし、自覚的に問題がなくても年1回は角膜の状態をチェックすることを推奨します。もし充血眼脂などの異常を感じたら、ただちにコンタクト装用中止、そして眼科受診が必要であることは言うまでもありません。
ならば、マイオピン点眼などの自由診療は?
近視度数の他覚検査は不可能なので、自覚的な変化・副作用の有無のチェックのみを聴取し、特に変化がなければ追加処方となるのでしょう(街の薬局では購入不可能であるため、点眼薬を直接郵送)。

すでに導入している眼科クリニックもあるようですが、上述のようにオンラインでの他覚検査が難しいため、眼科との相性はあまりよくないのが現状のようです。
本来の遠隔診療は、僻地あるいは遠方にて受診が難しい急変症例を対象とすることが望ましいと思われますが、現実には、多忙にて受診が難しい慢性疾患軽症例がメインとなるのでしょう。この分野においては眼科は遅れをとっているものの、簡易型オンライン検査機器が整備されれば、眼科でも遠隔診療が一般化するのは間違いないと思います。

 

さて、巷でのオリンピックの盛り上がりに触発され、週末にアイススケートリンクへ。
同様の方も多いのか、混んでましたね〜。
スキーは毎年ですが、スケートは10数年ぶり。いい年してプルプルと子鹿のように…。
最後には感を取り戻しイナバウアー…

…んなわけはありません(^^;)。

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