抗VEGF療法」カテゴリーアーカイブ

開院7周年

今週はレーシック(×6)〜ICL近視矯正手術(×4)〜 硝子体茎離断術(裂孔原性網膜剥離・増殖糖尿病網膜症)〜水晶体再建術(3焦点トーリックを含む)〜出張手術(鉾田病院)。
皆さん経過良好です。

10/1(木)に,開院7周年を迎えました!
診察券番号45556のユニークIDを9/30に発行し,開院後7年間で4万5千人強の新規患者様にご来院頂いたことになります。受診されたすべての患者様、そしてスタッフに日々感謝です。

今後も引き続き,個別化屈折矯正手技ISEE治療レーシックICLオルソケラトロジー)〜三焦点EDOFプレミアム白内障手術硝子体手術(MIVS)〜緑内障手術(MIGS)〜眼瞼下垂手術斜視手術抗VEGF療法など,最先端かつ最良のテーラーメイド医療を提供し続けます!

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糖尿病黄斑浮腫に対するベオビュ(ブロルシズマブ)

先々週は,硝子体茎離断術(黄斑円孔)〜水晶体再建術(両眼同日を含む)〜眼窩脂肪ヘルニア手術〜出張手術(二の宮眼科)。
先週は,レーシック(×8)〜ICL近視矯正手術(×4)〜水晶体再建術〜出張手術(笠間眼科)。
今週は,レーシック(×8)〜硝子体茎離断術(増殖糖尿病網膜症 ×2)〜水晶体再建術
皆さん経過良好です!

ベオビュbrolucizumab・ブロルシズマブ)の適応疾患は,現時点では滲出型加齢黄斑変性のみですが,今後は他の抗VEGF薬と同様に,糖尿病黄斑浮腫(DME)・網膜静脈閉塞症(RVO)・近視性脈絡膜新生血管(mCNV)・血管新生緑内障(NVG)などへ適応が拡大される可能性を秘めています。
世界23ヵ国・80施設・360名のDME症例を対象とした,2年間のベオビュ第III相臨床試験(KITE Trial)が現在進行中です。先日,このtrialのEUにおける成績が公表されました(以下要点)。

・投与開始52週(1年)後の視力変化は,アイリーアに対し非劣性を示した。
・投与開始40〜52週後の中心窩網膜厚は,アイリーアと比較し有意な減少を示した。
・投与開始後1年間において,アイリーアは全例2ヵ月毎の投与であったが,ベオビュは50%以上の症例が3ヵ月毎の投与であった。
・安全性は,アイリーアと同様に良好であった。
眼内炎症に関しても,アイリーアとほぼ同様であった

ベオビュ硝子体投与後の数%に,虹彩炎→網膜血管炎→網膜血管閉塞を引き起こす可能性があることが判明しています。発生機序はよくわかっておらず,本邦での発生頻度まだもはっきりしていません。
このtrialの結果によると眼内炎症はアイリーアと同程度のようですが,ベオビュ初回投与後は慎重な経過観察が求められます。

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Ranibizumabでのport delivery system(PDS)

先々週は,レーシック硝子体茎離断術(増殖糖尿病網膜症例・網膜細動脈瘤破裂例)〜水晶体再建術〜出張手術(笠間眼科)。
先週は,ICL近視矯正手術〜水晶体再建術(3焦点を含む)〜出張手術(鉾田病院)。
今週は,レーシック硝子体茎離断術(網膜細動脈瘤破裂)〜水晶体再建術(緑内障術後・3焦点を含む)〜出張手術(二の宮眼科)。
皆さん経過良好です。

滲出型加齢黄斑変性(sAMD)に対する新たな抗VEGF治療薬として,ベオビュ(Brolucizumab・ブロルシズマブ:ノバルティス社)が今週月曜日に発売されました。一方で,同社はsAMDに対する治療薬としてルセンティス(ranibizumab・ラニビズマブ)も併売しています。

このルセンティスの製造元であるgenentech社(ロシュ社の子会社)は同薬を用いたport delivery system(PDS)を開発中であり,先日phase Ⅲの臨床研究(Archway study)の結果が公表されました。

sAMDに対し,ルセンティスの硝子体注射を毎月行った場合と,PDSを一度だけ設置した場合とで,半年間の経過観察でいずれもほぼ同等の臨床成績を示し,PDS設置はそのリスクに見合う十分な利点がある,との結論です。

phase Ⅲなので,FDA申請そして承認までにはもう少しだけ時間がかかるでしょう。
しかし,天下無双のロシュ!
いずれ承認され,PDSの先駆けとして世界的に普及するものと思われます。

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Beovu™(ベオビュ・brolucizumab)

今週は,レーシックエクスプレス挿入術(開放隅角緑内障)〜水晶体再建術(両眼同日・3焦点を含む)〜出張手術(二の宮眼科)。
皆さん経過良好です。

2017年にご紹介した brolucizumab(ブロルシズマブ:滲出型加齢黄斑変性に対する新たな抗VEGF治療薬)が,商品名Beovuベオビュノバルティス社)として,昨年10月に米国,本年2月には欧州そして本邦にて,それぞれ承認されました。

以前ご紹介したとおり,導入期直後から3ヵ月間隔投与の選択肢を提供できる唯一の治療薬であり,2ヵ月毎投与のアイリーアに比べて滲出液貯留による中心窩網膜厚が有意に減少するとのこと。
薬価は未収載。早く使用できることを期待したいですね。

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時代

先週は,レーシックICL近視矯正手術〜水晶体再建術(両眼同日・PanOptix3焦点を含む)〜出張手術(鉾田病院)。
今週は,ICL近視矯正手術〜水晶体再建術(PanOptix3焦点toric・EDOF・IOL摘出縫着を含む)〜出張手術(笠間眼科)。
皆さん経過良好です。

週末は今年4度目の京都へ。
製薬会社主催のAsia Pacific Retina Forumに参加。
AI主導のロボット治療(手術)はまだまだ基礎実験のレベルであり,臨床応用には全くもってほど遠いようです。しかしながら,将来的には網膜疾患診断そのものはすべてAIが行い,治療のみ医師が行うという方向性はほぼ間違いないようです。

懇親会の後,宿泊は日航プリンセス京都。
翌朝再び国際会館へ。
先月のAMDフォーラムと内容は少しかぶるものの,medicalのみならずsurgical retinaの内容も含まれ,大変勉強になりました。
全国から約500名の招待。宿泊・交通・懇親会の総費用,一体いくらかかっているのか…..来年発売予定の新しい抗VEGF薬への期待度がうかがえます。

タクシードライバーいわく,年末は学会開催自体が少なく,タクシー業界もこのような会合は大歓迎とのこと。昔は季節を問わず,業界の景気はもっとよかったようですが…。
正直なところ,私が医師になりたての頃は,国立の大学病院でさえも新薬が発売されると一席設けられることは決して稀ではありませんでした。約20年ほど前に,いわゆる接待ゴルフは勿論こと,製薬会社MRと同じ組でラウンドすること自体もNGに。その後,国公立病院勤務医とMRとの会食は完全に禁止され,約10年前には一般病院でも,次いで開業医でもNG。
いまや多色ボールペン,年末の卓上カレンダー,そして年始のタオルもNG…。

しかし,これら公取の規制はなぜか製薬会社に限られており,眼内レンズや手術機器メーカーには当てはまらないため,器械メーカーの卓上カレンダーが並んでいるのが実状。うーん…これってどうなんでしょうねえ…。いわゆる「接待」は無用ですが,本来の規制目的からズレているような…。

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