アレルギー性結膜炎
アレルギー性結膜炎とは、花粉症を始めとするアレルギー症状において結膜に炎症が生じ、強いかゆみや充血、涙が出るなどの症状を引き起こす病気のことです。
まず目に強いかゆみが生じ、こするなどの刺激を与えることで次第に痛みや異物感に変わっていきます。さらに症状が進むと目が充血してまぶたが腫れたり、角膜の周囲が赤紫色に変色することもあります。
アレルギー性結膜炎の原因は幾つかあり、代表的なものがスギなどの花粉によるものや、最近増えているのがハウスダストによる「通年性アレルギー性結膜炎」です。
コンタクトレンズ装用者で時に見られるのが「巨大乳頭性結膜炎」で、上まぶたの裏側にブツブツができます。コンタクトレンズの使用による慢性的な結膜炎です。特にアトピー体質のソフトコンタクトレンズ装用者に発生しやすく、原因は、コンタクトレンズの汚れと考えられています。治療にはコンタクトレンズの種類の選択、お手入れが大変重要です。
その他、「春季カタル」という小学校の男の子にかかりやすい慢性のアレルギー性結膜炎もあります。角膜に慢性的な傷をつけてしまうことがありますが、現在は保険適応のある有効な点眼薬があるので、以前より非常に治りやすくなりました。
アレルギー性結膜炎の主な治療法として、抗アレルギー点眼薬が使われます。症状が軽度であればこの点眼薬だけで症状を緩和させることができます。花粉症であれば毎シーズン、症状が出る2週間ほど前から治療を始める「初期療法」を行うことで、症状の予防や緩和に高い効果を得られるでしょう。
抗アレルギー点眼薬は比較的副作用の少ない薬なので、これだけで症状が緩和出来れば良いのですが、症状が重度の場合はステロイド点眼薬を用いることになります。こちらは効果が高い分、副作用もあるので、必ず眼科医の指導の下に使用して下さい。
このような治療を回避するためにも、アレルギー性結膜炎にならないための予防策はたくさんあります。花粉であれば外出時にメガネやゴーグルをかけたり、ハウスダストであれば、小まめに部屋を掃除してホコリのない状態を作ることが大事です。
当院では、「ImmunoCAP® Rapid」を用い、8種類のアレルゲンに対する検査が20分で可能(もちろん保険適応)です。ご希望の方はお気軽にご相談下さい。
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