急性結膜炎
急性結膜炎は、ウイルス・細菌・カビなどの微生物の感染、紫外線、摩擦・ほこり・ゴミなどの物理的刺激、アルカリなどの化学的刺激、花粉などによるアレルギー反応などによって結膜に起こる炎症です。症状としては、結膜が充血して何もしていないのに涙が出たり、目やにが出やすくなったり、ゴロゴロした目の痛みなどを引き起こします。目の症状だけでなく、発熱などの風邪に似た症状が出る場合もあります。
このうち、短期間に集団的に発生するウイルス性急性結膜炎を「はやり目」と呼び、日常よく見られる代表的な病気です。伝染性が非常に強いので感染予防がとても大切です。はやり目は、正式には「流行性角結膜炎(りゅうこうせいかくけつまくえん)」といいます。感染してから7~14日で発症し、充血・まぶたの腫れ・流涙などの症状が激しくあらわれます。その他にも、プールで感染する「プール熱(咽頭結膜熱)」や、結膜に出血を起こす「急性出血性結膜炎」などがあります。
ウイルス性結膜炎に有効な点眼薬はありません。ウイルスに対する抵抗力をつけるため、休養を十分にとって体力を落とさないことが必要です。また、補助的に二次感染を起こさないために抗菌点眼薬を使用します。結膜炎の症状がおさまってきた頃に、黒目(角膜)の表面に小さな点状の濁りが出てくることがあるため、予防的にステロイド点眼薬などを使用します。感染予防のために以下のポイントに注意しましょう。
※ 手を石鹸でよく洗うこと。
※ 休養をとって体力を落とさないこと。
※ 学校・幼稚園・保育園は医師の許可があるまで休むこと。
※ 患者のタオル、洗面用具などは家族のものと別にすること。
※ 医師の許可があるまでプールに入らないこと。
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